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2025年03月01日

第67回卒業証書授与式 式辞

第67回卒業証書授与式における校長の式辞を公開いたします。

 式  辞

 本日ここに、第67回北海道科学大学高等学校卒業証書授与式を挙行するに当たり、西村会長をはじめとするPTA及び後援会役員の皆様、高橋会長をはじめとする同窓会役員の皆様、そして学校法人から苫米地理事長をはじめとする役員と各設置校の学長・校長のご臨席を賜りました。また、保護者の皆様には、会場の関係で一家族2名までと制限させていただきましたが、ご協力いただき心から感謝申し上げます。
 

 本日、卒業証書を授与される普通科362名の生徒と保護者の皆さんに心からお祝いを申し上げます。
 
 君達の高校3年間は、本校の歴史にとっても、まさに記念すべき出来事が満載な日々でした。まずは、この新校舎と手稲への移転。君達は旧校舎と新校舎の両方を知る貴重な存在です。懐かしい中の島校舎。あの、体育館に続く長い長い階段。真夏の午後の4階教室の猛烈な暑さ。お世話になった「とっとちゃん」の驚きの値段の丼ぶり。一方で、猛暑となった2年生の夏も快適に過ごせた新校舎。体育館を閉め切って、冷房全開で大いに盛り上がった学校祭。コロナの感染で学校祭明けに臨時休校のおまけまでつきました。常に温かい昼食を食べさせてくれた学食。HRや学年も超えて、一緒に学び楽しんだフリースペース。君達は先輩達とも後輩達とも思い出を共有する、世代を繋ぐ架け橋です。

 また、君達が入学した年は、全国の高校がカリキュラムを一新するタイミングで、本校は、校舎移転も踏まえて、北海道に2つとない新しい教育を展開する学校を目指したプログラムを作り、その第一期生として君達は頑張ってくれました。HUS LINKSと名付けたプログラム。その中心は、3年間にわたって継続し、時には学校を飛び出して主体的に学ぶ総合的な探求の時間。同じキャンパスにある大学を最大限に活用し、高校在学中から大学での学びを継続的に体験することによって、自分にとって必要な知識や技術が何であるのかを知る高大接続プログラム。そして、系列校推薦が内定した生徒が大学での学びを早期履修する北海道初となるコンカレントプログラム。この三本柱を中心に構成されています。

 特にコンカレントプログラムは、君達はもちろんのこと、受け入れてくれる大学の教職員も、送り出す高校職員にとっても初めての体験であり、試行錯誤の連続でした。時には予期せぬ事態が発生して君達や保護者の皆さんに、迷惑や混乱を及ぼしてしまったこともありました。大学1年前期の学びを経ずに、いきなり後期の授業を受けることの困難さもありました。しかし、コンカレント生となった108名の生徒は最後まで努力を続けてくれました。プログラムの最終的な評価はまだまだ先の事ですが、全体の単位取得率は75%。そのうち、5段階評価上位のSとAが39%。学んだすべての科目が合格だった生徒が34名に及び、ギャップタームと呼ぶ、大学進学後に一定の自由な時間を手にして、講義以外の自分独自の活動に生かせる生徒が12名となるなど、大きな成果を挙げてくれたと思います。その一方で、単位の取得が思うようにいかなかった生徒がいたことも事実です。しかし、この経験を4月以降の大学生活に生かせるかどうかが重要です。もし、コンカレントというシステムがなく、今年の厳しい結果が来年3月に下されてしまえば、大学生活の行方は暗いものになるでしょう。コンカレントは大学生活の助走期間であり、取返し可能です。しかし、もしも、大学での学びの奥の深さや、高校での学びの基礎的な力を甘く見ていたとするならば、同じ過ちを繰り返さない決意が大切です。君達が大学を卒業する4年もしくは6年後、他の学生と比べて一味も二味も違う体験をしていたり、一歩先に進んだスキルを手にしている姿を見ることを心から楽しみにしています。

 こうした、3年間の重要な活動の多くが初めての試みとなる学年を担当してくれた大友主任をはじめとする学年団、そして君達の進路決定に惜しみない努力を傾けてくれた進路支援部には、君達と共に感謝を伝えたいと思います。

 更に、君達は最上級生として、学校法人百周年というまたとない機会を体験することができました。8月の記念式典はもちろんのこと、様々なイベントで君達の多くが生徒代表として活躍してくれました。あのhitaruのステージで堂々のパフィーマンスを見せてくれた吹奏楽部・合唱部・書道部・そして司会の井上さん。参加者の皆さんからとても高い評価を受けました。また、法人や大学のイベントに積極的に参加してくれた生徒会執行部、大学祭のオープニングとエンディングの舞台でダンスや歌を披露してくれた3年生もいました。こうした大学生との様々なコラボレーションの積み重ねは、実際に大学生になった時に、自分を更に向上させる経験となるでしょう。

 君達の進路は様々です。社会人になる6名の皆さん。是非、学生となる同期生よりも一足早く大人になり、時にはいつまでも子供のままの学生に意見してやってください。北科大には過去最多となる120名を超える人が進学します。是非とも、皆さんがこれまでお世話になったように、後輩達をしっかりサポートしてください。初めて実家を離れて一人暮らしをする皆さん。貴重な経験です。特に男子にとっては、様々な意味で自立を達成する絶好の機会であることを理解しましょう。家庭科の教材も、捨てない方が良いと思います。いよいよこれから大学入試の結果を迎える皆さん。3年間にわたって学年団の教員と共に努力してきた成果によって桜咲くことを祈っています。そして、みんなで喜び合いましょう。もしかしたら、もう1年、桜の開花を待つ人もいるかもしれません。しかし、忘れないでほしい。決して君は不幸ではない。それは、自分にとって更に大きな幸せを得るためのチャンスなのです。長い人生の幸せを得るために、わずか1年間の辛抱を必ず乗り越えてください。

 中の島校舎の体育館の横に、尚志桜と名付けられた大きな桜の木があったのを覚えているでしょうか。百周年を記念して手稲キャンパス全体に植樹された百本の桜。その百本目の苗木は本校校舎の前庭に、生徒会執行部員の手で植えられました。君達が大人になった頃、満開となった桜の下に同期生が集う姿を私は夢想します。

 改めて、保護者の皆様にお祝いと感謝を申し上げます。3年間にわたり、本当にお世話になりました。皆さんにとっても、様々な喜びとご苦労が積み重なった3年間であったろうと推察いたします。校舎の移転によって、朝の慌ただしさが募ったり、夕飯が冷めるのを気にしながら遅くなった帰宅を待つ事も多かったかと思います。我が子を15歳にして親元から離す決意をされた方、先が見えない不安を抱えながら進路に立ち向かうお子さんを見守り続けた方、休日返上で練習する部活動にお子さんを送り出し続けた方。保護者の皆さんの支えがあったからこそ、本校の活動が何とか継続できたと感謝しておりますし、生徒達も言葉に出さずとも、親への感謝を胸に秘めていると思います。もちろん、学校として、皆様のご期待に応えきれなかったこともあったと思います。大友学年主任をはじめ11名の担任団はもとより、教職員一同、3年間にわたって保護者の皆様とお付き合いさせていただいたことに、心から感謝しております。これからも、末永く本校をご支援頂けるよう、お願い申し上げます。
卒業生の皆さんの大いなる飛躍を、また、今後は第67期同窓生として母校と後輩を何時までも応援してくれることを期待して、式辞といたします。

2025年3月1日
北海道科学大学高等学校
校 長  橋 本 達 也